JGC・SFCのコスパについての考察 〜本当に上級会員を維持する価値はあるのか〜





日本の航空会社の上級会員制度は一度ステータスに到達できれば年会費を払い続けることで半永久的にステータスを維持することができます。


私は、数年前にかろうじてJAL、ANA共に上級会員ステータスを取ることがで来たので両方ともJGCとSFCはステータスを維持するためのクレジットカードに入会して維持しています。

でも、維持するためには、"年会費"が必要なわけで自分の一年間の行動を振り返ってみて、JGCとSFCは本当に価値があったのか考察してみたいと思います。

JGC・SFCのコスパについての考察 〜本当に上級会員はお得なのか〜


私はJALはJGC、ANAはSFCですが両方とも平会員です。

たとえばSFCの特典については下記の記事をご参照ください。

2018年版 ANAプレミアムメンバーサービスのSFC会員特典について徹底解説!!

JGCとSFCを維持するためのクレジットカードには、家族カードの制度があり、家族カードを発行すると家族カード会員も本会員とほぼ同等の特典を得ることができます。

飛行機には一人で乗ることもありますが、家族旅行の時は3人家族なので、本会員分だけではラウンジ利用が会員含め2名までなので、全員でラウンジに入ることができません。

また、家族だけで乗ることもあるので、家族カードも発行しています。

JGC・SFCの維持コスト

では、実際にどの程度の維持コストがかかっているの紹介します。

クレジットカード会員種別年会費(税込)
JALグローバルクラブCLUB-AカードJGC本会員
¥10,800
JALグローバルクラブCLUB-AカードJGC家族会員
¥10,800
ANAスーパーフライヤーズ ゴールドカードSFC本会員
¥11,340
ANAスーパーフライヤーズ ゴールドカードSFC家族会員
¥6,480

合計:
¥39,420

家族カード分も含めると、年間約4万円の維持費がかかっています。クレジットカードの年会費に4万円と考えると決して安い金額ではないですよね。

JGC・SFCの費用対効果を算出!

次にJGCとSFCの特典でどの程度の恩恵を受けているのかチェックして行きたいと思います。

まずは、直近の一年間で飛行機に搭乗した回数を振り返ってみます。(ワンワールド、スターアライアンス便以外も含む)

●2017年10月〜2018年9月までの飛行機利用(家族利用含む)


区間 区間数 利用航空会社 アライアンス 利用人数
#1 バンコク-マレーシア 往復 エアアジア LCC
3
#2 バンコク-ラオス 往復 タイ国際航空 スターアライアンス
1
#3 バンコク-シュリムアップ 往復 タイスマイルエアー LCC
3
#4 バンコク-日本 往復 JAL ワンワールド
3
#5 日本-ハワイ 往復 スクート LCC
3
#6 バンコク-プーケット 往復 エアアジア LCC
3
#7 バンコク-マカオ 片道 エアアジア LCC
3
#8 香港-バンコク 片道 ロイヤルヨルダン航空 ワンワールド
3
#9 バンコク-シンガポール 往復 タイ国際航空 スターアライアンス
1
#10 バンコク-インド 往復 タイ国際航空 スターアライアンス
1
#11 バンコク-マレーシア 往復 タイ国際航空 スターアライアンス
1
#12 バンコク-日本 往復 ANA スターアライアンス
2
#13 バンコク-ドーハ 往復 カタール航空 ワンワールド
1
#14 ドーハ-トビリシ 往復 カタール航空 ワンワールド
1
#15 バンコク-日本 往復 タイ国際航空 スターアライアンス
1

こうやって並べてみると結構な回数飛行機に乗ってました。。

最近出張が減ったので、飛行機に乗る回数は減ったと思ってましたが、なんだかんだで月一回ペースでは乗ってるみたいです。バンコクを拠点にしているというのも大きいかもしれません。

上級会員特典の価値について

次に、特典の価値を数値化するために、各特典の価値を数値化したいと思います。

たとえば、ANAの国際線のラウンジ利用料金は4,000円なので、ラウンジ利用は一律4,000円とします。

手荷物の追加代金はANAの場合、バンコク-日本路線で1万円なのわかりやすくするために、全区間で手荷物を超過した場合は片道1万円の価値とします。

ANA便を利用時は最近は回数が減ったとはいえ、SFC会員の場合に、プレミアムエコノミーにアップグレードできることがあります。一回あたり2.5万円/人の価値とします。

他には、優先チェックインカウンターや、手荷物の優先タグ、優先搭乗などの特典もありますが、そいった部分の数値化は難しいですが、Time is Moneyなので一搭乗あたり1,000円/人として考えます。

まとめると、下記の通り定義しました。

特典 金額
ラウンジ
¥4,000
手荷物超過料金
¥10,000
プレエコ
¥25,000
その他特典
¥1,000


実際に一年間に受けた特典を金額化

自分の一年間の実績をもとに数値化してみました。

場合によっては出張などで家族以外の同行者もいますが、家族以外は利用人数としてカウントしていません。

また、#14と#15のカタール航空はビジネスクラスに搭乗したため、カウントから除外しました。ビジネスクラス利用の場合は、JGCより同等かそれ以上の特典が受けられますからね。

今回、特典を金額化するための計算式は下記の通りです。

(ラウンジ利用料金×人数 + 手荷物優先料金×個数 + その他優遇料金×人数)×区間数 + プレエコアップグレード×回数(人数)

実際に、JGCとSFCの特典が利用できるフライトのみを抽出して上記の数式を当てはめてみました。(LCCなどは除外)


区間 区間数 利用資格 ラウンジ人数 手荷物優遇個数 プレエコアップ その他優遇人数 特典価値合計
#2 バンコク-ラオス
2
SFC
1
0
0
1
¥10,000
#4 バンコク-日本
2
JGC
3
2
0
3
¥70,000
#8 香港-バンコク
1
JGC
3
0
0
3
¥15,000
#9 バンコク-シンガポール
2
SFC
1
0
0
1
¥10,000
#10 バンコク-インド
2
SFC
1
0
0
1
¥10,000
#11 バンコク-マレーシア
2
SFC
1
0
0
1
¥10,000
#12 バンコク-日本
2
SFC
1
2
2
1
¥100,000
#15 バンコク-日本
2
SFC
1
1
0
1
¥30,000



(合計)
12
5
2
12
¥255,000

トータルを出すとなんと、、25万5,000円。。

予想以上に数値化すると大きい金額ですね。

JGCとSFCを個別に合計してみると、

  • JGC特典=85,000円
  • SFC特典=170,000円

となりました。

バンコクを拠点にしているので、どうしてもタイ国際航空に乗る機会が多く、スターアライアンスゴールドステータスのSFCが威力を発揮します。

ちょっと、金額が大きく出すぎているような気がするので、ラウンジ利用料金を2,000円にして、その他優遇の価値を0円として計算し直してみます。

特典金額
ラウンジ
¥2,000
手荷物超過料金
¥10,000
プレエコ
¥25,000
その他特典
¥0

再度、上記の金額を当てはめて計算し直してみました。


区間 区間数 利用資格 ラウンジ人数 手荷物優遇個数 プレエコアップ その他優遇 特典価値合計
#2 バンコク-ラオス
2
SFC
1
0
0
1
¥4,000
#4 バンコク-日本
2
JGC
3
2
0
3
¥52,000
#8 香港-バンコク
1
JGC
3
0
0
3
¥6,000
#9 バンコク-シンガポール
2
SFC
1
0
0
1
¥4,000
#10 バンコク-インド
2
SFC
1
0
0
1
¥4,000
#11 バンコク-マレーシア
2
SFC
1
0
0
1
¥4,000
#12 バンコク-日本
2
SFC
1
2
2
1
¥94,000
#15 バンコク-日本
2
SFC
1
1
0
1
¥24,000



(合計)
12
5
2
12
¥192,000

それでも、"19万2,000円"。。
  • JGC特典=58,000円
  • SFC特典=134,000円
うーん、思ったより恩恵を受けている金額になりました。

金額的に大きいのは、手荷物超過料金とプレエコアップグレードですが、手荷物超過料金に関しては、バンコク住んでいるため、日本に一時帰国した際などは大変重宝している特典です。

プレエコも、家族会員の家族と子供だけ乗った時にアップグレードしてくれたりして、非常にありがたい特典です。

JGC特典の体験談

たとえば、JGC会員の場合に具体的にどういった特典が得られるのかは、下記の記事をご参照ください。

JALのJGCでどんな特典が受けれるの?実際の国際線搭乗記をもとに紹介します!

JALやANAなどのいわゆるレガシーキャリアには独自の会員システムがあり、上級会員になると様々な特典を受けることができます。 JALはJALグローバルクラブ(通称:JGC)会員になると、クレジットカードを更新し続ける限り半永久的に会員資格を保持することができます。 ...
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JGC・SFCのコスパについての考察まとめ


ぶっちゃけここまで大きな金額になるとは思ってませんでした。。がそれだけ、恩恵を受けているということなので喜ばしいことですね。。。

この記事を書こうと思ったのは、本当にそれほど恩恵を受けてないんじゃないかと疑ったからなんですが、実のところがっつり恩恵を受けてました

しかも、金額にして少なく見積もっても年間20万円・・・。

たとえば、他にも特典航空券が取りやすくなったり、座席指定がしやすくなったりと、間接的な恩恵もたくさん受けています。

また、SFCの場合は他にもアップグレードポイントがもらえたり、スカイコインのレートが上がったりと特典は満載です。

現在は、バンコクに住んでいて飛行機に乗る機会が多いですが、年に数回でも飛行機に乗る機会が有る限り、JGC・SFCとも継続するのが良さそうですね。

一方で、日本の空港から飛行機に乗る時に思うのが、上級会員が増えすぎているような気がします。

発着が日本ではない路線に乗る時の優先搭乗の人数と日本路線の優先搭乗の人数を比較すると雲泥の差で日本路線の優先搭乗する人数が多い=すなわち上級会員が多いです。

今後、サービスの継続を考えるとSFCやJGCの特典は少しずつ改悪される可能性はありますが、それまではしっかり特典を満喫したいと思います。



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