疑問解決!地方空港から出発して国内の空港で国際線乗り継ぎする場合の手荷物ルールについて。JALとANAの手荷物ルールも解説します。






国際線は成田空港や羽田空港、セントレア、関空などに集中しています。そのため、地方空港出発の場合は、地方の空港から出発してこれらの主要空港で乗り継ぎをする機会が多いかと思います。

そんな時の手荷物のルールについて本日はご紹介します。

私が気になっていたのは主に下記の3点です。
  • 預入手荷物は国内の乗り継ぎ空港でピックアップする必要ないの?
  • 手荷物の許容量は国際線?それとも国内線基準?
  • 航空会社が違う場合はどうなる?
ついでに、各社の手荷物ルールについてもまとめました。JALとANAの違いなどを解説します。

国際線に乗り継ぐ場合の手荷物ルールについて

ANAで成田空港を経由する例を元に説明していきます。

預入手荷物は国内の乗り継ぎ空港でピックアッップする必要がある?

結論から言うと、日本発の場合は「一定の条件を満たせばスルーチェックインが可能」で、地方空港で預けたスーツケースなどの預入荷物を最終目的地の海外の空港で受け取ることができます。

しかし、海外発の場合、同一の航空会社利用の場合でも、「一旦、成田空港で荷物を受け取る」必要があります。

「えーー、同じ航空会社なのに?」と最初私も思いました。。

理由は「税関検査を通過する必要があるから」仕方がないのです。

これは航空会社のサービス云々の話ではなく、海外からの荷物を日本に持ち込むために、税関検査を通過する必要があるため、一旦ピックアップしてから税関を通って、再度荷物を預ける必要があります。

現行の通関制度では避けられないのでしょうがないですね。

現に日本発の場合は問題なくできるわけですから・・・

スルーチェックインの条件とは?

スルーチェックインについて、ANAのホームページには下記の通り記載されています。
スルー・チェックインとは、目的地以外の空港で乗り継ぐ旅程において、出発空港で最終目的地までの複数区間の搭乗手続き・手荷物のお預かりを一括して行うことです。スルーチェックインは、下記の条件を満たしている場合にのみ承ります。
  1. 乗り継ぎ時間を満たしていること。
  2. 乗り継ぎ便の予約が確保されていること。
  3. 乗り継ぎ便の運航会社がスルーチェックイン提携航空会社であること。
  • ※提携パートナー会社のシステムや乗り継ぎ空港の制約により、乗り継ぎ便の搭乗券が発行できない場合があります。また一部、スルーチェックインが実施できない空港もあります。
乗り継ぎ時間や提携航空会社といった条件を満たせば、地方空港で預けて、現地の空港で荷物を受け取ることができます。

航空会社が違う場合はどうなるの?

上記に記載の通り「乗り継ぎ便の運航会社がスルーチェックイン提携航空会社」であれば問題ないみたいです。

ANAのスルーチェックイン提携航空会社は下記の通りになっています。

【スルーチェックイン可能な提携航空会社】※コードシェア便の場合は運航社で判断します。

エア・カナダ(AC)/ エールフランス(AF)/ エアインディア(AI)/ アビアンカ航空(AV)/ エージアン航空(A3)/ コパ航空(CM)/ キャセイパシフィック航空(CX)/ エアドロミティ(EN)/ エチオピア航空(ET)/ ユーロウィングス(EW)/ エティハド航空(EY)/ ガルーダ・インドネシア航空(GA)/ TAMブラジル航空(JJ)/ アドリア航空(JP)/ ラクサ航空(LR)/ スイスインターナショナルエアラインズ(LX)/ エジプト航空(MS)/ ニュージーランド航空(NZ)/ オーストリア航空(OS)/ クロアチア航空(OU)/ アビアンカ・ブラジル(O6)/ フィリピン航空(PR)/ TAMメルコスール航空(PZ)/ スカンジナビア航空(SK)/ ブリュッセル航空(SN)/ シンガポール航空(SQ)/ TACA航空(TA)/ タイ航空 (TG)/ ユナイテッド航空(UA)/ ヴァージンオーストラリア航空(VA)/ ヴァージン アトランティック航空(VS)/ ジャーマンウィングス(4U)

-制限付きで利用可能-*
エバー航空(BR)/ 中国国際航空(CA)/ 香港ドラゴン航空(KA)/ ルフトハンザ航空(LH)/ LOTポーランド航空(LO)/ アシアナ航空(OZ)/ バンコクエアウェイズ(PG)/ 南アフリカ航空(SA)/ ターキッシュ エアライン(TK)/ TAP ポルトガル航空(TP)/ ベトナム航空(VN)/ ウラジオストック航空(XF)/ 深セン航空(ZH)/ ジェットエアウェイズ(9W)

*提携パートナー会社のシステムや乗り継ぎ空港の制約により、乗り継ぎ便の搭乗券が発行できない場合や、手荷物をお預かりできない場合があります。また一部、スルーチェックインが実施できない空港もあります。詳細はお電話でANAへお問い合わせください。
国際線の場合、JALは対象にはなっていませんので、JAL→ANAやANA→JALは対象外になります。

実際に去年の夏、国内線はJALで、国際線はANAを利用したんですがダメでした。なんで、そんな予約をしたかと言うと、特典航空券をそれぞれ別々に予約したからです。(国内線はUAでANA便、国際線はBAでJAL便の特典航空券を発券しました。)

通常購入の場合は、「海外乗継割引」を利用して一気に発券した方が断然お得です。

手荷物の許容量は国際線?それとも国内線基準?

こちらも一定の条件を満たせば、国内線区間は国際線の手荷物基準が適用されます。

こちらは当然といえば、当然ですよね。そうじゃないと、国内線区間で超過手数料を支払う必要がありますからね、、

JAL/ANA乗り継ぎの場合

JALからANAに乗り継ぐ場合や、その逆でANAからJALに乗り継ぐ場合はごく一部の例外(確か、JALのホームページでANAの路線を予約できるケース(その逆も)があり、その場合は、国内線区間も国際線基準で良かったと記憶しています。)を除いて、手荷物はそれぞの搭乗する路線の規定になります。

先日ANA(国内線)から成田空港でJAL(国際線)に乗り換えた時は、10kgの重量オーバーでANA側の国内線搭乗時に超過手数料2,500円を取られてしまいました。。

だったら、クレジットカードの空港無料手荷物宅配サービスを使うべきでした。
出張の強い味方!空港手荷物無料宅配サービスのオススメクレジットカード

ANA・JALの手荷物ルールについて

ここでいう、手荷物とはチェックインカウンターで預ける荷物のことで、機内に自分で持ち込む荷物のことではありません。

機内に持ち込む荷物は、機内持ち込み手荷物と言われます。

ちょっと、紛らわしいですよね。

ANAの手荷物ルール

ANA国内線の手荷物許容量

無料でお預けいただける手荷物 1名様あたり)
項目
普通席
プレミアムクラス
個数
制限なし
重量
20kg
40kg
サイズ
手荷物の3辺(縦・横・高さ)の長さが合計203cm以内 (付属品(ハンドル・車輪など)を含む)
その他
「ダイヤモンドサービス」メンバー、「プラチナサービス」メンバー、「スーパーフライヤーズ会員」、
 「スターアライアンス・ゴールド」メンバーのお客様は、会員ご本人の方のみ
 ご搭乗クラスの無料手荷物許容量+20kgまで無料でお預かりいたします。

 【普通席】40kg 【プレミアムクラス】 60kg

普通席の場合は、個数に関係なく20kgまで、プレミアムクラスの場合は40kgまで、SFC会員以上の場合は、+20kgとなっています。

ANA国際線の手荷物許容量

プレミアムエコノミークラスを含む、エコノミークラスの場合は23kgを2つとなっています。

プレミアムメンバー向けには、各クラスの1個の許容量分が追加になります。そのため、エコノミークラスにSFC会員が搭乗した場合は、23kgの荷物が3個までいけます。

超過手荷物料金(ANA国内線)

超過重量
1kg未満は切り捨て)
110kg
1120kg
2130kg
以降10kg
全国一律
(一部路線*を除く)
2,500
3,500
4,500
+1,000
一部路線*
1,500
2,500
3,500
+1,000
* 北海道内路線、東京(羽田)=八丈島、福岡=対馬/五島福江/宮崎、長崎=対馬/壱岐/五島福江、沖縄(那覇)=宮古/石垣、宮古=石垣)

超過手荷物料金(ANA国際線)

下記の通り、規定されています。

個数が超過する場合:
エリア1 北米、中南米、ハワイ
エリア2 欧州、アフリカ、中東
エリア3 アジア(日本含む)、オセアニア


上記エリアをまたぐ区間
例)アメリカ日本
上記エリア内の区間
例)日本タイ
(*2)(*3)(*4)
日本国内区間
(*1)(*2)
受託手荷物
3個目~
20,000
USD200
CAD200
EUR150
10,000
USD100
CAD100
EUR75
5,000
重量・サイズが超過する場合:
エリア1 北米、中南米、ハワイ
エリア2 欧州、アフリカ、中東
エリア3 アジア(日本含む)、オセアニア


上記エリアをまたぐ区間
例)アメリカ日本
上記エリア内の区間
例)日本タイ
(*2)(*3)(*4)
日本国内区間
(*1)(*2)
重量超過
23kg超~32kg以下
6,000
USD60
CAD60
EUR45
6,000
USD60
CAD60
EUR45
1,000
重量超過
32kg超~45kg以下(*3)
20,000
USD200
CAD200
EUR150
20,000
USD200
CAD200
EUR150
5,000
サイズ超過
158cm超~292cm以下(*3)
20,000
USD200
CAD200
EUR150
20,000
USD200
CAD200
EUR150
5,000

(*1) 別途消費税がかかる場合があります。
(*2) 米国/カナダ法令が適用となるご旅程の場合は上記と異なる場合があります。
(*3) 3辺(縦・横・高さ)の和が292cmを超える大型手荷物、一つあたりの重量が45kgを超える大型手荷物は受託手荷物としてお預かりできません。
また、一部の機種・路線では、3辺の合計が292cm以内の手荷物でも搭載スペース上お預かりできない場合があります。あらかじめご了承ください。
(*4) 日本国内区間を除きます。

JALの手荷物ルール

JAL国内線の手荷物許容量

  • お一人様20kgまで無料でお預かりいたします。(個数制限はありません)
  • 無料手荷物許容量を超える手荷物をお持ちの場合には、別途超過手数料をいただきお預かりいたします。
    また、お一人様合計100kgを超える場合は、お預かりできません。

以下、JALホームページからの引用です。

お一人様20kgまで無料でお預かりします。個数制限はありません。
(ファーストクラスご利用の方は45kgまで無料)3辺(縦・横・高さ)50cm×60cm×120cm以内無料分の重さを超える場合は、超過手荷物料金をいただきお預かりします。
(1個あたりの重量は32kgまで、合計100kgまで※)

  •  JAL(SF3)・JAC・RACは合計45kgまで
  • ※国際線航空券を利用して国内線に搭乗される場合は、国際線の手荷物ルールが適用になります。
  •  
ちなみにJGC会員以上の場合は国内線では通常「+20kg以内」となっています。

JAL国際線の手荷物許容量

基本はANAと同じですが、JGC会員の部分で大きな違いがでます。


ANAはSFC会員でも23kg追加が一個でしたが、JGCの場合はなんと32kgが3個になります!海外に住んでいると、日本への一時帰国時に大量に買い出しをして持って帰るので、非常に助かります。

手荷物超過料金(JAL国内線)

JALの国内線手荷物超過料金に関しては1kg単位で規定されており、路線によって「200円〜400円/kg」となっています。

kg単位なのでわかりやすくていいですね。

手荷物超過料金(JAL国際線)

国際線は下記の通り規定されており、ほぼ同じ内容となっています。

個数が少なくても当然重量オーバーの場合はNG

例えば、SFC会員だから23kgが3つが上限だから、2つの場合、それぞれ30kgでもいいのか?というと当然ダメです。

その場合は、カウンターで23kg以内になるように荷物を分けてくださいと言われることがあります。

多少のオーバー(2kgくらいまで??)は黙認してくれることがありますが、とはいえルールはしっかり守って、チェックインカウンターで揉めないようにしましょう。

JALとANAの決定的な違い

通常のエコノミークラス搭乗時は両社とも大きな違いはありません。一方で、前述の通り上級会員向けのサービス(JGCやSFC)で決定的な違いがでます。

  • JGC会員は、エコノミークラス搭乗時でも「32kgが3個
  • SFC会員は、エコノミークラス搭乗時は「23kgが3個


合計、27kg違ってくるのでこの違いはかなり大きいです。

ちなみに、当然入れるものにもよりますが、通常60ℓ以上のスーツケースに荷物を詰め込めば、23kgは普通に入ります。

一方、32kgの場合は、80ℓ以上のスーツケースに満タンに詰め込んで超えるかどうかというレベルです。

ちなみに32kgを超えると男の私でも持ち上げるのに苦労するので、そもそもそれ以上入れてしまうとスーツケースに負荷がかかってしまうレベルです。

なので、32kgというのは問題なく持ち運びできる上限で設定されていると勝手に解釈しています。

実際、23kgって結構簡単に超えます。ちょっと大きいスーツケースの場合、普通に5kg以上はありますので、残りは18kg以下になってしまいます。

私のように、海外に住んでいて一時帰国の際に大量に買い出しをして帰る場合、この違いはかなり大きいです。

ANAは一度、エコノミークラスの手荷物を1個に制限した前科があるので、JALに追随することはなさそうですが、JALに合わせてくれると嬉しいな。。

ちなみに、ANAがエコノミークラスの手荷物を1個にした時、私はJALに鞍替えしてJGCをとりました。

結局JGCとったら、翌年はANAも不評だったのか2個に戻したので、ANAに戻ってSFCをとりました。

手荷物だけで判断はしませんが、結構重要な要素になります。

実体験談

ANAで先日、国際線のバンコク発成田経由仙台行きを利用しました。その際、やはり成田で荷物を一度ピックアップして、税関を通過後一旦制限エリアを抜けてからANAの国内線カウンターで荷物を預ける必要がありました。

ただ、ANAからANAへの乗り継ぎだったので、手荷物の個数や重量は国際線の基準で問題ありませんでした。

一方、帰国時は仙台で預けた荷物を、スルーでバンコクで受け取ることができました。この場合、国際線乗り継ぎ保安検査場があり、一度も制限エリア内を出ることなく移動できました。


当然、荷物の重量は国際線基準でしたので、国内線搭乗時に超過料金を取られることはありませんでした。

今回は、自分が調べたけどよくわからなかった、乗り継ぎ時の手荷物の扱いについて実体験をもとに解説しました。

参考になれば幸いです。

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